“不老”を科学し 「人生100年時代」のさらに先へ

長寿遺伝子の「サーチュイン遺伝子」に関する研究が世界各地で進んでいる。その中でもNMNは、長寿遺伝子群 (サーチュインファミリー)が活性化する報告がなされている。人類にとって永遠のテーマである「老化」の予防に対し、どのように向き合うべきか。

What's NMN ~NMNと長寿についての関係性~

NMNとサーチュイン遺伝子

NMNとサーチュイン遺伝子

マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガランテ教授らは、酵母の研究において、長生きしている酵母は「Sirt2」という遺伝子が活発に働いていることを突き止めました。Sirt2が減ると寿命が縮み、増えると寿命が伸びるというメカニズムです。
人間にもSirt2のような長寿遺伝子が7つあり、それらはサーチュイン遺伝子と呼ばれています。人間においても、サーチュイン遺伝子の活性化が寿命つまり老化と深く関わっていることが分かっていますが、通常サーチュイン遺伝子は活動せず休眠しています。サーチュイン遺伝子の活性化には、NAD+という成分が必要です。そして、NAD+の前駆体がNMNという物質なのです
まずは、サーチュイン遺伝子がどんな働きを持つのか見ていきましょう。

ミトコンドリアが元気に

ミトコンドリアが元気に

サーチュイン遺伝子が活性化すると、「ミトコンドリア」も活性化します。
ミトコンドリアはわたしたちが活動するために必要なエネルギーを生み出し、そのエネルギーを使って新しい細胞を作ったり傷ついた細胞を修復したりする働きを持っています。そのため、ミトコンドリアが活性化すると細胞が若返り、体力の衰えを防ぐことができます
さらに、加齢によってミトコンドリアが弱ると、細胞を壊してしまう活性酸素という有害物質が出るようになります。ですが、サーチュイン遺伝子を活性化させればミトコンドリアは元気になりますので、活性酸素を抑制することにもつながります

細胞の死滅を抑制

細胞の死滅を抑制

「テロメア」という言葉を聞いたことはありますか。細胞の染色体の末端についており、DNAを守る役目を担うテロメア。若い細胞はテロメアが長いのですが、細胞分裂を繰り返す度に、テロメアはすり減って短くなっていき、ある一定の短さになるとその細胞は分裂ができなくなり、老化してやがて死んでしまいます。そのようにして死滅した細胞が増えると、老化が進行すると考えられています。
サーチュイン遺伝子は、テロメアのすり減りを抑制してくれる働きも持っていることがわかっています。テロメアを長く保つことで、老化の進行を食い止めることができるのです。

異常な細胞を増やさないようにする

異常な細胞を増やさないようにする

サーチュイン遺伝子は、「リボソームRNA遺伝子」というもののコピー数の制御も行っています。リボソームRNA遺伝子はコピー数が多い遺伝子ですが、コピーがたくさん並んでいる遺伝子は、DNA複製や修復などのときに場所の取り違えが起こりやすくなり、異常な細胞を増やしやすいという特徴があります。そして、異常が出る前に細胞の増殖を停止させる機構が老化なのです。
サーチュイン遺伝子がリボソームRNA遺伝子のコピー数を制御してくれるということは、異常な細胞が増えにくくなり、老化も起きにくくなるということなのです。

NMNの抗老化作用

NMNの抗老化作用

以上のように、さまざまな方法で老化を防いでくれるサーチュイン遺伝子を活性化してくれるのがNAD+であり、そのもととなるのがNMNなのです。実際、ワシントン大学の今井眞一郎教授らが、生後5か月(人間の20代)のマウスが17か月(人間の60代)になるまで1年間NMNを飲ませる研究を行ったところ、さまざまな抗老化効果が見られました

・NMNを飲ませた17か月のマウスは飲んでいないマウスよりたくさん食べるようになったにもかかわらず、エネルギー代謝が若いほうへ約6か月戻り、中年太りが抑えられた
・骨格筋、肝臓、脂肪といったさまざまな場所で加齢に伴って起こる遺伝子の変化が抑えられた
身体活動量が上がり、インスリンの感受性や網膜の機能が保たれ、免疫細胞の数が増えた

また、糖尿病のマウスにNMNを与えた研究では、血糖値がほぼ正常になり、症状を劇的に改善させる効果が見られました。他にも、アルツハイマーや心不全などの他の疾患にも効果があるということが報告されています。

NMNの摂取にはサプリメントが効率的

NMNの摂取にはサプリメントが効率的

残念なことに、NMNから作られるNAD+は加齢に伴って減少していき、若いころには感じなかった身体の衰えを感じるようになります。これは裏を返せば、NAD+を増やせば加齢を抑えることができるということです。

NAD+をそのまま摂取しても細胞は取り込むことができません。そのため、NAD+を増やすには、もととなるNMNを摂取することが効果的です。NMNはブロッコリー、枝豆などの野菜やフルーツに含まれています。しかし、例えばブロッコリーからNMNを100mg摂取しようとすると、約40kgも食べなければならない計算になります。加えて、年を取ることによってNMNを合成する能力自体も衰えてしまうので、食事で摂取できるNMN量だけでは足りません
効率よくNMNを体内に入れるためには、サプリメントでNMNを摂取するのが最適なのです!